2023年3月第3週の一言  おんなじいのちコンサート2013

先週木曜日、2年ぶりの抱樸・おんなじいのちコンサートが東八幡キリスト教会を会場に開催された。希望のまちチャリティ。ギター原田敏夫、コントラバス・フクヤマワタル、パーカッション・アジ、ピアノ中島由紀子に、歌・ヴァイオリン谷本仰というおなじみの編成。でもみんなで一緒に演奏するのは前回以来。うれしかった。

このメンバーで初めてやった「遠くへ行きたい」「アカシアの雨がやむとき」を含め、全15曲。

「遠くへ行きたい」は作詞・永六輔、作曲・中村八大、1962年。

知らない街を歩いてみたい どこか遠くへ行きたい
知らない海を眺めていたい どこか遠くへ行きたい
遠い街 遠い海 夢はるか 一人旅
愛する人と めぐり合いたい どこか遠くへ行きたい
愛し合い 信じあい いつの日か 幸せを
愛する人とめぐりあいたい どこか遠くへ行きたい

「アカシアの雨がやむとき」は1960年の歌。1番の歌詞は以下。

アカシアの雨に打たれて このまま死んでしまいたい
夜が明ける 日がのぼる 朝の光のその中で
冷たくなったわたしをみつけて あの人は
涙を流してくれるでしょうか

どちらも暗い歌。でもそれがいい。悲しくて寂しくて絶望的な歌だからこそ、同じ思いを持ったことのある者たちに響く。共感を呼ぶ。そしてこうして思いが響き合い、共感の中に自分を見出すとき、人は自分のいのちが肯定されていることを感じ、癒されるのだ。

今回、歌っていてとても楽だった。まるで無理なく、まったく力まずに声が出て響く。こんな感覚はこれまでなかったと感じるほど。2年前はとてもきつかったことを覚えている。この間、即興演奏などでも声をよく使うようになったせいだろうか。

こんなことをツィッターに書いた。

歌は祈り。みんな祈っている。みんな歌っている。ことばがなくても、声にならなくても。世界は歌に満ちている。わたしもあなたも、歌の中を、生きているのだ。

天に向かって立ち、大きな口を開けて、願いを聞き入れる可(べ)し、と強く叫ぶ様を象形文字化したものが「歌」だと白川静は言う。さらに彼は下の「可」は許可を表す可能性を示唆している。叫んでいい。それが神からの応答。「歌」の一文字の中に神との対話が呼応し響く。

みんな、歌っている。みんな祈っている。みんな聴かれている。みんなゆるされている。みんな伴われている。みんな生きている。おんなじいのちとは、そういうことだと思う。

希望のまち実現まで、もう一息。あと1億1千万円。なんとか!キャッチフレーズは「わたしがいる あなたがいる なんとかなる」。うまくいく、と言わないところがいい。

(記)会計担当 U.N(2023年3月19日の週報より転載)


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