2022年6月第4週の一言

6月23日、沖縄慰霊の日。
1945年のこの日、米軍の沖縄上陸に対抗するために本当に司令部を置いて配置されていた大日本帝国陸軍第32隊の司令官・牛島満中将の自死。これによって、日本軍の組織的戦闘が終わった日としされている。
しかし、この後も米軍による残存兵の掃討作戦や散発的な戦闘が続いた。また、米兵による住民女性への性暴力が後を絶たなかった。
6月23日は、沖縄戦を心に留める日ではある。しかし、それは本当に沖縄にとって戦争の終わりだったのか、そこで平和は訪れたのか。そして、それは沖縄の人々以上に、沖縄に戦後も痛みを押し付け続けてきたこの国そのものが自問しなければならないことなのだ。

以下、今年の沖縄全戦没者追悼式で徳元穂菜さん(7歳)が朗読した平和の詩「こわいをしって、へいわがわかった」全文。
彼女が見たのは丸木位里・俊夫妻による「沖縄戦の図」と「沖縄戦ーきゃん岬」(宜野湾市の佐喜眞美術館収蔵)。
「こわい」は戦争反対と平和にとって大事だ。それがなくなると危ない。それが本当に怖い。

びじゅつかんへお出かけ
おじいちゃんやおばあちゃんも
いっしょに
みんなでお出かけ
うれしいな

こわくてかなしい絵だった
たくさんの人がしんでいた
小さな赤ちゃんや、おかあさん

風ぐるまや
チョウチョの絵もあったけど
とてもかなしい絵だった

おかあさんが、77年前のおきなわの絵だと言った
ほんとうにあったことなのだ

たくさんの人たちがしんでいて
ガイコツもあった
わたしとおなじ年の子どもが
かなしそうに見ている

こわいよ
かなしいよ
かわいそうだよ
せんそうのはんたいはなに?
へいわ?
へいわってなに?

きゅうにこわくなって
おかあさんにくっついた
あたたかくてほっとした
これがへいわなのかな

おねえちゃんとけんかした
おかあさんは、二人の話を聞いてくれた
そして仲なおり
これがへいわなのかな

せんそうがこわいから
へいわをつかみたい
ずっとポケットにいれてもっておく
ぜったいおとさないように
なくさないように
わすれないように
こわさをしって、へいわがわかった

(記)会計担当 U.N(2022年6月26日の週報より転載)


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